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英VMO2がノキア・NvidiaのGPUを用いたAI-RAN試験で周波数効率20%向上を確認。専用チップで対抗するエリクソンとの比較や電力・回線コストの課題も浮き彫りとなった。
英通信事業者のヴァージン・メディアO2(VMO2)は、ロンドン・パディントンの拠点でノキアおよび米エヌビディア(Nvidia)のGPUを用いた「AI-RAN」の試験を実施し、周波数利用効率が20%向上したと報告した。
試験では、基地局アンテナと端末間の電波伝搬環境(チャネル品質)を推定する処理にAIを適用した。従来のアルゴリズムがあらかじめ設定された条件に基づき動作するのに対し、AIは現場の環境をリアルタイムに学習して調整を行う。これにより、新たな周波数や設備容量を追加することなくデータ伝送量を増やせたという。ノキアはエヌビディアから10億ドルの出資を受け、従来のマーベル・テクノロジー製チップからGPUを活用する構成への再設計を進めている。
一方で、VMO2のモバイルアクセスエンジニアリングディレクターを務めるロブ・ジョイス氏は、RANでのAI活用にGPUが必須ではないと指摘する。同氏は英北部で採用しているエリクソン製の専用チップ(ASIC)も高く評価している。エリクソンは自社製ASICをAI対応プラットフォームとして位置づけており、ペール・ナルヴィンゲルCEOによると、すでに商用網の約6万の基地局にAI技術を導入し、周波数効率を約10%改善させているという。
現時点でVMO2にGPU RANの大規模な展開計画はない。過去2年間でモバイル網の更新に約14億ポンドを投じており、今年初めに発表した7億ポンドの投資枠にもGPU RANの導入は含まれていない。
加えて業界内では、汎用GPUの電力効率が専用設計のASICに及ばないのではないかという懸念も根強い。さらに、サーバーへGPUを集約する集中型RANを導入する場合、基地局と結ぶ光ファイバーの伝送容量を大幅に増強する必要が生じ、回線コストの上昇も課題として挙げられている。