米Shield AI、シアトル近郊に自律型戦闘機の製造拠点を新設へ 2030年代初頭までに4,000人雇用を計画

滑走路に依存しない垂直離着陸が可能な次世代自律型無人戦闘機の機体コンセプト図
AI生成イメージ(概念図)
AI・テクノロジー報道記事

米防衛テックのShield AIがシアトル近郊に新拠点を建設し、AI自律型戦闘機「X-BAT」の量産を開始する。2030年代初頭までに4,000人の雇用を計画する。

3 POINTS
●米Shield AIがシアトル近郊デモインに新拠点「X-Forge 3」を建設し、次世代自律型戦闘機「X-BAT」の量産を目指す
●2030年代初頭までに地域で4,000人を雇用する計画で、年間約150機の生産体制構築を視野に入れる
●VTOL対応で戦闘行動半径1,000海里を掲げるX-BATを通じ、今後20年で州経済に約730億ドルの効果をもたらすと試算
4,000人
シアトル地域での雇用計画(2030年代初頭まで)
42万sq ft
新製造拠点「X-Forge 3」の広さ
1,000海里
X-BATの設計戦闘行動半径
約730億ドル
ワシントン州への20年間の経済波及効果(試算)

米防衛テック企業のシールドAI(Shield AI)は、ワシントン州シアトル近郊のデモインに、次世代自律型戦闘機「X-BAT」の製造拠点を新設する。量産体制の構築に伴い、2030年代初頭までに同地域で4,000人を雇用する計画だ。

建設中の新拠点「X-Forge 3」は広さ42万平方フィート(約3万9,000平方メートル)で、シアトル・タコマ国際空港の南に位置し、来春の完成を予定している。航空機部門シニアバイスプレジデントのアーマー・ハリス氏によると、長期的な増産を見据えてさらに100万平方フィートの拡張用地も探しているという。同氏は、2028年に初号機が完成し、2030年代初頭には年間約150機の生産ペースに達する見込みだと述べている。

X-BATはAIが操縦する垂直離着陸(VTOL)型の戦闘機で、全長は26フィート。内部ベイに最大2,000ポンド級の兵器を搭載でき、設計上の戦闘行動半径は1,000海里と、ロッキード・マーティン製F-35Aの推定値(590海里)を上回る仕様だ。専用の移動式車両を用いることで、滑走路がない環境や貨物船上からも迅速に展開できる設計となっている。

同社の試算によると、このプログラムによってワシントン州経済へ今後20年間で約730億ドルがもたらされ、サプライヤーを含めて2046年までに直接・間接合わせて最大2万7,000人の雇用が生み出される見通しだという。

製造拠点としてシアトル地域を選定した最大の理由は人材の確保にある。航空宇宙産業の伝統的な集積に加え、IT大手などの先端ソフトウェア人材が豊富な点を評価した。また、コスト削減のために設計部門と製造現場を分ける業界の傾向とは異なり、開発と組み立てを同一施設に集約して製品化を迅速化させる方針をとっている。

X-BATを巡っては、米海軍から5,000万ドルの初期開発契約を獲得したほか、ポーランドの防衛企業連合と製造や補修に関する意向書を交わすなど、国内外での動きが進む。同社はテキサス州の試作開発拠点やカンザス州の飛行試験拠点と連携させながら、シアトルの新拠点を製造の中核として稼働させる方針だ。

情報源: 元記事を確認
geekwire.com