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2008〜2023年に死亡した元NFL選手のうち約4人に3人がCTEを患っていた可能性があるとする推計を米ボストン大学などのチームが発表。提供バイアスを調整して算出した。
2008年から2023年の間に死亡した米プロフットボールリーグ(NFL)の元選手のうち、約4人に3人が慢性外傷性脳症(CTE)を患っていた可能性があるとする研究結果を、米ボストン大学CTEセンターなどの研究チームが発表した。論文は医学誌「JAMA Network Open」に掲載された。
CTEは、フットボールなどコンタクトスポーツでの度重なる頭部への衝撃と関連付けられている進行性の神経変性疾患。脳内にタウタンパク質が異常蓄積することが原因とされ、死後の解剖でのみ確定診断が可能とされる。うつや不安、記憶障害など、認知症と重なる症状との関連が報告されている。
過去の研究では、研究用に提供された元NFL選手の脳の最大99%からCTEが検出されていた。しかし、生前に症状が見られた選手の遺族ほど脳を提供する傾向があり、選択バイアスが生じている可能性が指摘されていた。
今回の研究では、対象期間に死亡した元選手2,362人の記録と提供された脳のデータを照合した。脳提供があった396人のうち93.5%にあたる362人がCTEと診断された。研究チームは、認知症関連の症状があった選手は脳が提供される確率が5倍高かったことなどを考慮し、提供傾向に伴う偏りを統計的に調整した上で元選手全体における割合を推計した。
研究を主導したヨルゴス・トリポディス博士は、選択バイアスを完全に排除することはできず、脳にCTEの所見があってもすべての選手に症状が現れるわけではないと研究の限界についても説明している。
NFLは今回の発表を受け、脳震盪や頭部への衝撃を減らす対策を進めるなど、競技の安全性を高める努力を継続しているとする従来の声明に言及した。