中国科学院、第15次5カ年計画の方針発表 半導体やAI、核融合などを重点指定

AIや先端技術の融合と次世代科学研究インフラの進化を表現した抽象的なイメージ画像
AI生成イメージ(説明図)
科学研究機関

中国科学院が2026〜2030年の第15次5カ年計画方針を発表。集積回路やAI、制御核融合などを重点に指定し、研究の知能化と全国的な拠点連携を進めます。

2026〜2030年
計画が対象とする第15次5カ年計画の期間
3大分野
技術的ブレイクスルーを目指す軸(基礎研究・戦略的高度技術・持続可能な開発)
3 POINTS
●集積回路、AI、量子技術、BCI、制御核融合などを重要優先分野に指定
●基盤モデル「ScienceOne Omni」などAIを活用した研究インフラの整備を推進
●北京・上海・大湾区を戦略的高地とし、合肥・武漢・成渝・西安と連携する地域拠点を形成
WHY IT MATTERS
中国の国家研究機関が次の5年間でどの先端技術へ資源を集中投下するかが明確になりました。AI駆動型の研究基盤整備や産業需要との連動を通じて、基礎科学の成果を実体経済へ直接つなげる研究開発体制の構築が図られます。

中国科学院(CAS)は、2026〜2030年を対象とする「第15次5カ年計画」期間の開発計画を発表した。基礎研究、戦略的高度技術、持続可能な開発の3大分野を軸に、技術的ブレイクスルーを目指す重点方針を定めている。

計画では、重要優先分野として集積回路、人工知能(AI)、量子技術、生命科学・バイオテクノロジー、ブレイン・コンピュータ・インタフェース、制御核融合などを指定した。戦略的高度技術分野には光エレクトロニクス、宇宙、情報、海洋、エネルギー、材料を、持続可能な開発分野には農業、地球・資源、大気、海洋、生態環境を挙げている。また、基礎・学際分野として数学、物理学、化学、生物学、天文学、地球科学の研究も進める。

研究体制の面では、AIを活用した科学研究の推進を掲げた。基盤モデル「ScienceOne Omni」や自律型研究システム、科学データセンターといった新インフラの整備を進めるほか、既存の大型研究施設や野外観測ステーションのデジタル化・知能化を推進する。データの標準化やセキュリティ強化、相互運用の向上も図る方針だ。

国内の研究配置については、階層的な拠点網の構築を加速させる。北京、上海、広東・香港・マカオ大湾区を「戦略的高地」、合肥、成渝(成都・重慶)、武漢、西安を「戦略的ピボット」と位置付け、各拠点をノードとして連携させる。

このほか、技術革新の成果を実体経済へ転換するため、産業側の需要と技術供給を連動させる手法を採用する。あわせて、教育や人材育成の統合、国家シンクタンクの構築、研究組織の管理改革、国際的な学術交流の推進などにも取り組むとしている。

TAKEAWAY
中国科学院は第15次5カ年計画で先端技術の自立と実用化を加速させ、AIや核融合などの重点領域で主導権確保を目指します。
情報源: 元記事を確認
english.cas.cn